【葬儀マナーと忌み言葉】家族葬・直葬に参列する前に知っておきたい言葉の配慮と基本作法
2025/07/03
はじめに
大切な人を見送る葬儀の場は、人生の中でも特に慎重さが求められる時間です。特に「言葉」は相手に強く残るため、思わぬ一言がご遺族の心を傷つけてしまうことも。
そのため、葬儀には「忌み言葉(いみことば)」と呼ばれる避けるべき表現が存在します。
また、昨今は家族葬や直葬といった少人数の葬儀が増加しており、形式や雰囲気も変化しています。
「服装や香典と同じくらい、言葉づかいにも気を配りたい」
そんな方のために、本記事では、葬儀における言葉のマナー・忌み言葉の例と対処法をわかりやすく解説します。
1. 忌み言葉とは?その意味と背景
忌み言葉とは、死や不幸を直接的・繰り返し表現することで、不吉とされる言葉のことです。
日本には「言霊(ことだま)」という思想があり、言葉には力が宿り、現実を引き寄せると考えられてきました。
とくに葬儀の場では、ご遺族が心の整理をしている最中にあるため、何気ない一言が失礼に映ることも。
そうした配慮のひとつとして、「忌み言葉を避ける」文化が根付いているのです。
2. 忌み言葉の代表例と理由
【繰り返し表現】
「重ね重ね」「再び」「ますます」「続く」「繰り返す」
→ 死が“繰り返される”ことを連想させるためNG
【直接表現】
「死ぬ」「亡くなる」「死亡」「消える」
→ 故人に対する敬意が欠ける印象を与える
【不吉な数字】
「4(死)」「9(苦)」
→ 音の響きが不幸を連想させる
【縁起の悪い言葉】
「終わる」「落ちる」「途絶える」
→ 人生や縁が絶たれる印象を与える
3. 忌み言葉の正しい言い換え例
死ぬ…ご逝去、ご他界、ご永眠
亡くなる…お亡くなりになる、ご逝去される
重ね重ね…改めて、心より、誠に
再び…このたびは、今回は
四、九…よん、きゅう、または数字の言いかえを避ける
※たとえば「重ね重ねお悔やみ申し上げます」は、「心よりお悔やみ申し上げます」が適切です。
4. 宗教別の言葉づかいの違い
葬儀の宗教によって、適した言葉づかいも異なります。
【仏教】
○ ご冥福をお祈りします/ご供養/ご焼香
× 天国/召される(仏教に“天国”はない)
【神道】
○ ご霊前/御玉串/帰幽される
× ご冥福をお祈りします(仏教用語)
【キリスト】
○ 安らかにお眠りください/天に召される
× ご冥福/成仏(仏教用語)
宗教がわからない場合は、「心よりお悔やみ申し上げます」「安らかな旅立ちをお祈りいたします」などの宗教に依存しない言葉を選ぶと安全です。
5. 家族葬・直葬ならではの配慮ポイント
● 少人数の場だからこそ、言葉が響きやすい
家族葬や直葬では、参列者がごく限られており、ご遺族との距離が近い葬儀になります。そのため、何気ない言葉の一つひとつが直接心に届く場面が多いのです。
● 香典辞退時の対応
「香典は辞退します」と事前に通知されている場合は、持参せずに伺いましょう。
その際のお悔やみの言葉は、「本日はお参りさせていただき、ありがとうございました」など、心を込めて一言添えることが大切です。
● 焼香・見送り時の言葉
直葬の場合、式次第が非常に簡素になるため、焼香のタイミングで一言添えることが多くなります。
「ご生前のご厚情に感謝いたします」や「安らかにお眠りください」といった、短くて心ある表現が好まれます。
6. お悔やみの言葉の使い方と注意点
お悔やみの言葉は形式的に思われがちですが、相手に配慮しつつ、自分の気持ちを簡潔に表すことが大切です。
基本の例文
「このたびはご愁傷様でございます。心よりお悔やみ申し上げます。」
「突然のことで驚いております。安らかなお眠りをお祈りいたします。」
避けるべき言い回し
「死んじゃったんだってね」などの俗語
「どうして亡くなったの?」などの詮索
「まだ若かったのに…」などの過度な同情
7. 服装や立ち居振る舞いと同様に、「言葉」もマナー
葬儀では黒い服を着て、香典袋を用意して…と形式ばった準備はしますが、「言葉」は見落とされがちです。しかし、実際には最も記憶に残るのが参列者の“言葉”です。
また、現在はSNS等で訃報を知るケースも増えており、LINEやメールでも配慮が必要です。
NG例
「死んだんだって?大丈夫?」
「いつ亡くなったの?」と急かすような表現
OK例
「突然のことで驚いております。お力落としのことと存じます。どうかご自愛くださいませ。」
まとめ
忌み言葉は、「不幸の連続」を連想させる表現を避ける
宗教ごとに合う言葉とNG表現があるため、分からないときは中立表現を
家族葬・直葬では言葉が直接響くため、より一層の配慮が求められる
長すぎず、短く心のこもった一言が最も心に残る
葬儀に必要なのは、知識より“思いやり”
服装や香典の金額も大切ですが、最も大切なのは「思いやり」です。
“何を言うか”よりも、“どう伝えるか”を意識し、気持ちのこもった一言が故人やご遺族に届きますように。
株式会社市民火葬協会では、札幌市を中心に家族葬・直葬・火葬式を多数ご対応しております。マナーに関する不安も、経験豊富なスタッフが丁寧にサポートいたします。
どうぞお気軽にご相談ください。




