あなたは知ってる?数珠のマナー
2025/02/13
数珠は葬儀に参列する際、必須と言っていいほど大切な仏具です。
しかし、急な訃報で数珠を用意できなかったり、作法が分からず戸惑ってしまったりといったこともあるでしょう。
そんな方に本記事では数珠の持ち方・意味・数珠を用意できなかった時の対処法などを紹介します。今後葬儀に参列する予定がある方は、ぜひ参考にしてください。
数珠とは
数珠とは通夜・葬儀・告別式で使用する仏教の法具です。「念珠(ねんじゅ)」とも言われています。
煩悩と同じ数の108個の玉が連なっていますが、簡易版として20~40個程度の玉の数珠もあります。
本来は、僧侶が読経する際に唱えたお経の回数を数えるために使用されていましたが、近年ではお経を読まない参列者も数珠を持つようになりました。
数珠の意味
葬儀に数珠を持っていくのには「仏様に失礼のないようにする」「故人の冥福を祈る気持ちを伝える」といった意味があります。また、魔除けや厄除けの意味もあるそうです。
葬儀ではできる限り持参するのが望ましく、小規模な葬儀でも持参するのがマナーとされています。
数珠の種類
数珠には大きく分けて2種類あります。
「本式数珠」:108個の玉からなる宗派の正式な数珠であり、宗派ごとに決まった形や素材で作られています。なお、2輪にして使用する場面がほとんどです。
「略式数珠」:本式数珠を簡略化した、宗派を問わず使用できる一重の片手数珠です。実用的で持ち運びしやすいので、現代では略式数珠が多く使用されています。
数珠の持ち方
数珠には、持ち運び方・葬儀中の持ち方にマナーが存在します。
基本的なマナー
「持ち運び方」バックやポケットに入れて持ち運びます。ですが直接入れると傷がつくので専用の袋に入れるのをおすすめします。
「葬儀中の持ち方」
左手が仏様の世界、右手が現世を表わすといわれている為、葬儀中は常に左手首に数珠を掛けます。
各宗教の持ち方
1.浄土真宗本願寺派・大谷派
本式数珠は「門徒用念珠」と呼ばれるものです。両端に房がついており、片方が「蓮如(れんにょ)結び」、もう片方が「つゆ結び」と呼ばれる特徴的な結び方をしています。
「合掌時の持ち方」
数珠を両手に通し、親指に掛けて合掌します。房は自然に下に垂らしましょう。本式数珠の場合は、2輪にして行います。
2.浄土宗
本式数珠は「日課数珠」と呼ばれるものです。2つの数珠が交差した独特の形状をしており、男性用は「三万浄土」、女性用は「六万浄土」とも呼ばれています。
「合掌時の持ち方」
合掌する際は、数珠を二輪にして両方の親指に掛けます。その際、親玉を挟むように持ち、房は手前(自分側)に垂らしましょう。
3.曹洞宗・臨済宗
本式数珠は「看経念珠」と呼ばれています。片方だけ房が付いていて、念珠の原型に近いシンプルな形をしています。
ただし、曹洞宗の本式数珠には「百八環金」と呼ばれる輪がくぐられており、臨済宗には輪がありません。
「合掌時の持ち方」
2輪にし、親指と人差し指に掛けるよう左手に掛けます。曹洞宗の場合は百八環金が房の方に来るよう持ちましょう。
あとがき
数珠は故人へ敬意を表す大切な法具なので「床や椅子の上などに置く」「貸し借りをする」「葬儀用以外の数珠を使う」などは避けた方がよいです。葬儀に数珠を持っていくのはマナーですが、どうしても用意できない場合は数珠が無くても問題はありません。数珠を持つ意味を理解しながらも、手を合わせて心からの供養を伝えるのが大切です。
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